みぎブログ

主観で語りますフットボールを。

同じDNA、異なる特徴。そして重ねた年月。

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濃密な、あっという間の90分でした。0-1。王者川崎フロンターレが制したこの試合、様々な感想があったことかと思います。ただ一つだけ間違いないのは、誰もが高揚感を抱き、ピッチの中で繰り広げられるボールゲームに魅力されたことではないでしょうか。

誰が否定しようとも、この試合を彩った両チームに同じDNAが流れていることは明白でした。異なるもの、それはそれぞれのチームが抱える選手の個性とそれに伴う戦術、そして積み重ねてきた年月。その意味で名古屋はやはり挑戦者であったと思います。同じDNAのもと長い年月をもって育まれた川崎に対して、結成1年弱とも表現出来るチームが真っ向からぶつかった。そこから見えたものは名古屋にしかない強み、そしてまだまだ我々に不足していた風間八宏のエッセンスでした。

1.「最短距離を目指す」とは

両チームが同じピッチで相見えたからこそ見えたもの。まず最も異なっていたもの、それが攻撃における両チームの設計(構造)です。

川崎がどう攻めていたかf:id:migiright8:20180321002821p:plain

当然ながらベースは縦です。いかに相手のペナルティエリアを攻略するか、最短距離で目指すか、そこの土台の考え方は名古屋と変わりません。ただし彼等の方が『揺さぶって相手の穴をあぶり出す』攻め方をします。その中心がネット、そして大島僚太。彼等がピッチ中央を拠点として、ボールを左右に動かしながら相手の様子を伺います。勿論彼等自身も出しては動き、空いたスペースで受けながら崩しの演出をしていく。最前線に陣取るのが小林や中村、阿部(この場面は登里)、家長。相手(名古屋)の最終ライン上に、縦のレーンに対してバランスよく人を配置します。横で揺さぶる為には当然外側に人が必要ですし、例えば外の選手にボールが入れば名古屋の選手もその選手を掴まえに行きますから、そこで再度ボールを中に戻して「隙間」を探す。「ボールを動かして相手を動かす」。名古屋の選手を動かす為の人の配置、隙間が出来た際にそこを突く為の人の配置。彼等にパスを供給する為に、相手のブロックを左右に揺さぶって穴を作っていくのが大島僚太やネットの仕事です。簡単に言えば、揺さぶるのは手段であって目的ではありません。一番の目的は『中』で勝負すること。ただし中の為に『外』を使う。それが現在の川崎のベースとなる攻撃です。当然縦一辺倒ではなく、横も入れるので時間が作れますし、時間が作れるからこそ選手間の距離も保たれます。パスコースも沢山の選択肢が持てる。ボールを回す際、バタバタした印象だった名古屋とは対照的に、川崎の攻撃がゆったりと落ち着いて見えたのはこれが要因です。特に大島僚太は別格でした。速く動くわけではなく、止まることもある。ただ常に首を振りながら周りの状況を確認し、楽にボールを受け、シンプルにプレーが出来る。相手に掴まらない。彼だけ流れている時間の速さが違うようでした。

では一方名古屋の攻撃はどうでしょうか。

『縦』と『局地』に特化した名古屋

ボールを保持した際の名古屋の選択肢はまず『縦』です。試合を通してみれば分かりますが、川崎に比べて縦に入れるパスの比重が大きいことは一目瞭然です。名古屋の攻撃に比べて、川崎の攻撃がゆったり見えるのはこの違いからくるものであると考えます。ボールを奪ったら縦に。縦にボールが動けば当然攻撃のスピードも上がりますから、そのスピードについていける陣容である必要があります。だからこそ中盤の三枚の内、インサイドハーフの二人は和泉、アーリアと両者ダイナミズムに特化した選手を配置しているのが特徴です。またその縦のスピード、力に一役買っているのが両サイドバックの秋山、宮原。彼等の無尽蔵な体力、スピード、ボールを前に運ぶ力がこのサッカーを可能にしています。図にしてみましょう。

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大きな特徴は前述した中盤の構成です。小林が攻守におけるバランサー、ハブの役割。彼の存在によって最大限特徴を発揮出来ているのが和泉でありアーリアです。後ろを小林に任せてでも『前』で勝負出来るステージが彼等には用意されています。これはシーズン前、今年のチーム編成が終わった段階で既にアイデアとして風間監督の頭の中にあったものかと思います。また小林に関して言えば、ビルドアップ(組立て)時は最後尾まで降りて組立ての中心に、状況次第では前にも行く。相手にボールを奪われた際は自身のエリアに加え、和泉やアーリアの背後のスペースを埋めるタスク。更にプレッシングのスイッチ役として前からボールを奪いにかかる場面もある。彼によって前と後ろが繋がれ、チームにとって痒い部分を彼が一手に引き受けている印象すらあります。その意味で言えば、今年は彼のチームです。

また前線の特徴として、ジョーそしてシャビエルは相手がボール保持している際も、ある程度前に残ることを許されています。カウンターの起点になること、なにより彼等の攻撃力を最大限活用する為の策です。その点左の三人(青木-和泉-秋山)と比較すると、右の(アーリア、宮原)の位置は若干低いのが特徴です。シャビエルの背後を狙ってくるチームが多いので、これは構造上仕方のないことです。

今年のチームを風間監督はこのような言葉で表現しています。

攻撃が速い。ペナルティまで行くのが非常に速い。

ただしこの試合ではこの「縦に速い」特性から起きた問題点がいくつか垣間見えました。

①トップスピードだからこそ起きるミス

崩しの局面で再三見られたのが最後の部分でのパスミスです。出し手と受けての意志疎通が噛み合わないシーンが多々見られました。この点を対戦相手だった中村もこうコメントしています。

名古屋はスピードを上げすぎてミスしていた

②縦一辺倒で緩急・変化のない攻撃

縦を意識するあまり、相手に的を絞られやすい点は問題です。また縦を意識するあまり相手に進路をふさがれた際に攻撃が行き詰まるケースが見られます。この点に関しては、実は川崎戦以前から問題点として風間監督自身がこう口にしていました(磐田戦後のコメント)。

うちの選手達は前に行くのがすごく速い。横、後ろは出来ればなくして前に行こうとトレーニングから意識して取り組んでいるので、怖がらずに良くやっていると思います。ただ前半はそれを意識しすぎて逆に一人ずつがボールを持って遅くなった場面があったので、後半は「少し動かしながら」ということを伝えました。

何故ボールを動かしていくことが有効なのでしょうか。これは前述の川崎の攻撃を参考にすると分かりやすいですが、改めてポイントだけ抑えると、

  • 横にボールを動かすことで、相手のブロックを動かし縦のレーン間を広げていく

ということです。「縦のレーン」を分かりやすく図にしてみます。

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 「横に動かす」という点でも川崎の選手達が興味深いコメントを残しています。まず阿部のコメントから。

前半に関しては、悪く言えば相手に付き合ってしまったところがあった。少し焦ってボールを入れてカウンター合戦のようになっていたので、もう少しサイドに広げてゆっくり攻撃する時間があっても良かったと思う。

次に中村のコメント。

チャンスになるのは、相手を広げてセンターバックサイドバックの裏に走ってクロス。それが前半は一番のチャンスかなと。幅を取れば相手も空いてくる。

③試合終了まで続かない体力、保てないテンポ、必要以上の走行距離

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 途中交代でピッチから退いた和泉が入っていませんが、前半終了時のスタッツを見ると小林(5.9㎞)を凌ぐ数値(6.2㎞)を叩き出していた為、フル出場であればこの表の一番上に掲載されていた可能性が高いです。やはり順位の上位を占めているのは三人の中盤、そして両サイドバック。これらの選手が見るべきエリアの広さに加え、常にフルスロットルで前後する名古屋のサッカーがどれだけ大変なものか、試合後の宮原のコメントが物語っています。

後半になると距離感が悪くなるというのは感じているところです

局地で見せる圧倒的な破壊力。時折見せるユニットでのコンビネーション

 縦に速いと評されるだけあって、局地戦でも名古屋は強引に縦にボールを運ぶ力があります。力強く、スピーディーに前に前にボールを運ぶ力がある。特に左サイドは強烈です。秋山、和泉、青木。この三人の縦、斜めのパス交換で何人前に立ち塞がろうとも強引に破壊していく術を持つこの三人は相手にとって脅威でしょう。

また前述した通り、チーム全体としてボールを動かす意識には改善の余地があるものの、局地戦では強引な術だけではなく、時折複数人(ユニット)でのコンビネーションで相手の守備ブロックを突き破っていく場面も見られます。

一つ例としてあげましょう。

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 この場面を共有しているのはこの4人です。

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シャビエルは右サイドの宮原にパスをだし、点線の方向(青木がいる位置)に動き出します。逆に青木はシャビエルの走り込む場所にスペースを作る為、ポジションを移動していきます。

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シャビエルから宮原へのパスで阿部は宮原のケアに(登里に加勢する)、中に走り出したシャビエルには大島がついていくことで、結果的にアーリアへのパスコースを生み出すことに成功。「走り出すことで、元いた場所をスペースとして活用する」術です。また青木が動いたことで車屋もケアの為定位置から動いていることが分かります。

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この場面で秀逸だったのはアーリアのダイレクトパスです。登里、阿部、大島、ネット...川崎の全ての選手が宮原からアーリアへ渡った瞬間ボールウォッチャーだったことが分かります。今度は青木が元いた位置に彼が動いたことでスペースが生まれ、シャビエルが使えるスペースに変貌しています。そこに間髪入れず楔を打ったアーリアと、四人のコンビネーションが生み出した連続したスペース作り。アーリアがワントラップしていたら、シャビエルも掴まっていた可能性が高いです。横-横-縦、そしてダイレクトを入れた緩急。完璧な崩しです。

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最も相手にとって危険なバイタルエリアでシャビエルが「前向きに」「フリー」でボールを受けることに成功しました。

こういった崩しが名古屋の得意技であることは、サポーターの皆さんもよくご存じかと思います。昨シーズンでいえばホームの対東京V戦の小林のゴール、同じくホームの対湘南戦のロビンのゴール。崩しのメカニズムはどれも同じです。

2.最終ラインに仕掛けることの意味

 風間監督がよく使う言葉で「相手の最終ラインに仕掛けろ」という言葉があります。川崎戦で感じた課題は「ボールを動かすこと」だけではありません。もう一つ、この「最終ラインに仕掛ける」という点においても大きな差があったと感じています。

川崎の仕掛け

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何故相手の最終ラインに仕掛ける必要があるのでしょうか。当然相手の背後を突く為という理由が最たるものです。ただもう一つ、背後を突こうとするからこそ起きる現象があります。それがこの画像の青い空間で起きていることです。見ていただくと分かる通り、中村は背後を突く動きとは逆のモーションをしています。要は「足もと」でボールを受けようとしている。何故それが出来るか、それは相手の最終ラインに仕掛けているという大前提があるからです。なんとも禅問答のようなので、この構造を紐解いていくと、

  1. トップの選手(小林や阿部)が相手の最終ライン(背後)に仕掛ける
  2. 相手(名古屋)の最終ラインは背後をケアしようとラインを下げようとする
  3. ラインが下がることで、一列前の中盤の選手達との距離感が出来る(二本の黒線)
  4. それによって出来た空間(青い場所)で足もとでボールを受けられる

 ということです。相手の最終ラインに仕掛ける最大の目的は相手の背後を取ること、対面の相手を壊しにかかることですが、同時にその行為で「裏」ではなく「表」でボールを受けることも出来る。この青い空間が「バイタルエリア」と呼ばれるものであり、この空間が相手の守備網を攻略する上で最も重要なポイントにもなります。最終ラインに仕掛けるという行為が裏、そして表、両方の効果を持ち得ているからこそ、風間監督は川崎、そして名古屋でもこの理論が重要だと説いてきました。

一方で名古屋の崩しはどうでしょうか。

苦悩するジョー

 ジョーに開幕戦以来ゴールがありません。サポーターの間でも「何故ジョーが得点出来ないのか」そんな声が聞こえ始めています。この試合、ジョーの動きを見ていると気になる点がありました。

「裏」ではなく「降りてくる」ジョー

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先程の川崎の仕掛けと比較すると面白いのですが、ジョーはかなりの割合でこのように下がってボールを受けようとします。例えば川崎の小林と比較すると、小林はこういった降りる動きはほとんどしていませんでした。常に名古屋の最終ラインと同じ高さで勝負していた。ボールを引き出す為にサイドに流れることはあっても、低い位置に下がってくることはほとんどありません。この場面、確かにジョーが下がることで和泉のパスコースを作っていることは事実です。ただ例えば川崎の谷口や車屋にプレッシャーはかかっているか、この位置でジョーに受けられて彼等が怖がっているか、ここが問題です。本来ジョーが相手の最終ラインに仕掛けて、それによって生まれるバイタルエリアでシャビエルが足もとで受ける方が相手を壊す攻撃に繋がるのではないか。

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この場面も同様です。どうしても受けるために下がってきてしまいます。これにはいくつかの理由が考えられると思います。要はどうしてジョーが「下がろう」と判断するマインドになってしまっているのか。

  • 彼をゴール前でシンプルに使うケースが少ない(欲しいタイミングでもらえない)
  • ボールを受けたいという彼自身のマインド
  • 名古屋の崩しにおける中央の密度の問題(画面の青い場所)

川崎はこの試合でも、また昨シーズンのゴールシーンを見てもそうですが、外からのクロスというパターンも実装しているのが特徴です。小林がゴール前でポジションを取れれば躊躇なく中にボールを入れてくるシーンも意外と多い。逆に今の名古屋は完璧にサイドを攻略出来なければ早々イージーな形で中に合わせる選択は取りません。ジョーにとってはマウントポジションでも、チームメイトにとっては「外れていない」。ここの意識にまだ差があります。結果的に時間が経つごとに焦れてきたジョーはボールを受けようと下がってくる傾向があります。ただしこれにはもう一つチームとしての問題があり、サイドに人数をかけて局地戦で勝負する傾向が強いためか、今年のチームは特にピッチ中央の密度に欠ける場面がしばしば散見されます。ここのエリアを使おうとする選手がいればジョーも我慢出来るかもしれませんが、いないからどうしても下がって受けたくなる、パスコースに入ろうとしてしまう。全ての理由は繋がっていると考えます。彼が交代でピッチを退き、寿人が彼のポジションに入った意図を考えても、やはり風間監督とすれば相手の最終ラインへの仕掛けが足りないと判断していた可能性は高いのではないでしょうか。

見ていてもジョーは非常に賢い選手です。傲慢でもなく、チームに合わせてプレーが出来る。例えばシャビエルが中に入ってくれば、彼がサイドにでてポジションも円滑に取り直す場面を度々見ます。ポストに入ろうとポジションを取った際の強さも圧倒的です。問題はチームが彼を活かせるか、彼をこのチームにどう刷り込んでいくかです。

ジョーが活きていない問題はもう一つあります。本来彼に対してチャンスメイクする役割を負うシャビエルに対する、相手からの徹底的なマークです。

3.研究され徹底的なマークにあうシャビエル

湘南戦もそうでしたが、彼に自由にボールを持たせないという合言葉を各チームが持ち始めたのは間違いありません。当然です。名古屋の決定的なチャンスのほとんどが彼から生まれるのですから。

最も気になる点は彼と周りの距離感です。

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 この場面は分かりやすいですが、右のユニット(アーリア、宮原、シャビエル)のトライアングルの距離感に問題があります。シャビエルが攻め残りしていることにも起因しますが、ビルドアップの際、シャビエルに預けようとこの場面のような距離感での縦パスがかなり目立つ。この試合に関しては、それをことごとく登里に刈り取られました。左のトライアングルと比べても顕著です。見ていると、ビルドアップの際に苦しくなるとシャビエルに預ける、彼を逃げ場とするケースが多いことが分かります。ただ相手も当然リサーチ済みで、ゴール前での攻防に限らず、こういったピッチ中央での攻防でもシャビエルには徹底的にマークを付けてくるチームが増えました。これは磐田戦を改めて見直して貰うと面白いです。川崎が相当厳しくきていたことがよく分かります。また先程のジョーのシーンでも取り上げましたが、やはり中の密度が薄く、外に人をかけていることがこの場面からも分かります。f:id:migiright8:20180321145348p:plain

前半終了時点での平均ポジションです。左右のユニットの距離感、中盤三枚の位置関係。あとはシャビエルが孤立していることもこのデータから読み取れます。

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90分間を通しての攻撃しているエリアの割合です。半数以上が左サイドです。対面がエウシーニョということもあり、攻撃の際スペースが割合多くあったのも事実ですが、右サイドからの攻撃はほぼ完璧に防御されたと見ていいでしょう。シャビエルが目立つ際のエリアは、右サイドから中央に切り込んだ際、また自由にポジションを移動したときくらいでした。余談ですが、エウシーニョとの真っ向勝負の中で、これだけの数値を叩き出した左サイドの三人は称賛に値するのではないでしょうか。試合終盤エウシーニョが足を攣っている姿を見て、彼がどれだけ速いテンポで上下動していたか(させられていたか)知ることとなりました。

シャビエルの出来がこのチームのバロメーターです。開幕戦とそれ以降の三試合と比較すると、彼が生きるか死ぬかでジョーの出来も左右されます。いかにシャビエルに攻撃のタクトを振るわせるか。J1の舞台で早速そこの課題に直面しています。

4.「お互いに目指しているものが、同じようで違う」

この試合に関して、鬼木監督はこのような発言をしていたようです。彼自身は「私達は攻撃だけではない、賢い試合運びもする」というエッセンスも含めた意味としてこの発言をしていたかと思います。ただこれまで見てきた通り、「ボールを握る」「まず縦を狙う」など同じコンセプト(DNA)を持った二チームでありながら、攻撃の特徴も異なります。川崎には川崎の、名古屋には名古屋の長所が存在ある。ただ川崎を見ていると、やはり私達と同じ道を歩んできて今のスタイルが確立されたのだと感じます。彼等も一つ何かが出来上がる度に課題に直面し、改善し、進化してきたのだと。彼等にも縦ばかり追求していた時代があり、速すぎる時代があったのではないか。全く同じチームになる必要はありません。ただ彼等が私達に見せてくれたもの、それは私達がこれから目指していくべき道なのではないか。今ある長所、名古屋だからこそ出来るプレーを大切にしながら、攻撃の引き出しを増やしていく。読んでいただいて分かる通り、これらは個人の問題ではありません。全てはチームの問題点として繋がっています。

さて、次は鳥栖戦です。シャビエルが対峙する相手は吉田豊です。この中断期間で風間監督は今ある課題に対してどんな手を打ってくるでしょう。

そして次に川崎と会う等々力までに、もっと進化していくであろうグランパスに期待を込めて。

この試合の収穫、それは「このチームはまだまだ強くなれる」それをチームも、私達も確信出来たことです。

 

 

※このブログで使用した画像はDAZNより転用・加工したものです