みぎブログ

主観で語りますフットボールを。

今こそ言いたい「一見さんを連れてきて」

[http://Embed from Getty Images :title]

いやー、勝ちました、合コンに。

migiright8.hatenablog.com

断言します。ございません。(脱線)

いやいや、今回は合コンのダイジェスト版をここでまとめるわけではなく。札幌さんも、力のあるチームには違いありませんから。レビューは他でお任せしましょう。ですので、もし札幌サポーター様で「レビュー」を期待して開いてくださった方がいれば、ここからはそういった内容ではないということをまず前提に。ただし、他サポの方にも「面白いな...」と思ってもらえる内容にしたいなとは思います。

今回の札幌戦を観戦して、思ったんです。「あ、これ今のグランパスの魅力、全部乗せな日だ」って。ピッチ上に関して言えば、風間八宏就任以降のグランパスではベストゲームだったのでは。あれこそThis is 風間八宏向井秀徳リスペクト)。だからこそ今ここで書きたい。

今の名古屋グランパスの魅力とは。これを読んで気に入ってくださった方がいれば、是非コピーでもして頂いて使ってください。もちろんこのために。

「一見さんを、連れてきて」

名古屋の魅力あるあるを言いたい

さて、札幌戦を通して私が感じたこのチームの魅力を、これから一つずつ綴っていきますよーあるあるを言いたいーあるあるを言いたいー(もうやめます)。

【一つ目】豊スタが遠い!

割愛でーす。

【二つ目】とりあえずスタジアムギャラリーに行くべし

「選手知らないもんっ!」って言われますよね。大丈夫。スタジアムギャラリーで説明してあげてください。

f:id:migiright8:20190331020327j:plain

名古屋一の荒くれ者だと。

f:id:migiright8:20190331020417j:plain

サイン可愛すぎやろと。

f:id:migiright8:20190331020501j:plain

ユースの至宝、名古屋と日本の未来だと。

【三つ目】進化したスタジアム

いやーラグビーワールドカップ開催ありがとー!豊田市ありがとー!つまりトヨタ自動車様ありがとー!もう全方面に感謝ですね。スタジアムで携帯いじってたら気づきました。「ハァ!Wi-Fi繋がっとる!!!」と。スタジアムもどうですか。

f:id:migiright8:20190330224706j:plain

アウェー側にも大型ビジョンが設営されました。

f:id:migiright8:20190330224808j:plain

はい明るいLED照明も設営されました。

もう言うことないでしょう。「三代目のライブ行こ!照明もハンパないよっ!」とか誘っても許されるんじゃないですか。音響も凄いんですから。ヨーヨーヨースケの声でけーよ(圧倒的なあの音響設備が悪い)。大丈夫、着いたら宮原様見せましょうよいけるいける(ちなみに豊スタのナイトゲームは7月20日ガンバ大阪戦までございません。ポテンシャル発揮できるまで遠っ!)。

【四つ目】まさかの進化を遂げた「グラップ」

試合前にスタジアム主導でやっていたこのグラップ。まさかまさかの進化を遂げました。この日の試合前、ホームゴール裏では新しいチャントの確認など、いわゆる決起集会が行われていたんですが、私も驚きました。「あれ...グラップ、ゴール裏いじりだしたやん...」と。

これは個人的見解なんですが、グラップ、物凄く複雑でした。おそらくスタジアムの一体感を狙って考えられたものかと思いますが、特に一見さんにはわりに難しいテンポだったと。以前とは違い、今は試合前だけですから。記憶に新しいところでは大村知事、酷かったですね。やはりゴール裏の皆さま主導の応援(チャント)に比べると、グラップは見劣りしていた。これはくどいようですが、私の感想です。

ここから真面目なこと書きます。

この試合から、動画の通り、「ウー!」という掛け声が入るようになりました。試合中にも度々この改良したグラップを「ゴール裏の皆さま主導で」やるようになりました。

これ、わたしは凄いことだと思うんですよ。

以前こんな記事が、フットボリスタから発信されました。

とにかく素晴らしい記事で、今のグランパスを知るにはマストな記事です。なので詳しくはどうぞお読みくださいという話なのですが、そこから一つ大事なポイントを抽出しますと、つまり「ゴール裏だけでなく、スタジアムで一体となって応援できる雰囲気を作るにはどうしよね」という大きな課題がこのクラブにはあると。いや、もしかすると、それはどのクラブも同じ問題を抱えているかもしれない。

私はですね、今回のグラップ試合Ver.から、ゴール裏の皆さまの本気を感じました。

いや、これの真意など存じ上げませんし、どなたがどういった意図で考えられたのかも知りません。ただ、これまでの応援って、ゴール裏からチャントの声が響いて、メインやバックの人達も耳を傾けるくらいだったと思うのですよ。リズムには乗るけど、歌えないみたいな。特に一見さんには無理でしょう。当然、スタジアムで一体感を出したいという想いは特に熱心にゴール裏で応援されている皆さまは持っていらっしゃったと思います。そういう声かけも存在した。私も個人的にそういった想いでやってくださっていることを、直接聞かせていただいたこともあります。でも今の所はやはりハードルが高かった。

ただ今回のグラップ改良Ver.(名前は何でも良し)どうでしたか。あれなら、やれませんか。少なくとも、私の前の席にいたご家族は「ウー!って言うんだね。凄いね」って嬉しそうに話されているのを見ています。つまり、あれってゴール裏の皆さんだけでやりましょうっていう発信ではないと思うのです。ゴール裏の皆さんから、スタジアム中に「みんなでやりましょうよ!」って。そんなメッセージを強く感じるものだった。そうだ、思い出してください。スタジアムが一つになった試合、これまでもありましたよね。

そう、二年前のJ1昇格プレーオフ、対福岡戦です。

[http://Embed from Getty Images :title]

多分、私は死ぬまでこの試合の記憶を忘れないでしょう。この記憶と共に棺桶に入れてどうぞ燃やしなさい。それくらい、私にとってこの試合は大切な記憶です。

あの試合の一体感、どこで感じられましたか。私は「手拍子」です。そう、歌は難しくても、この手拍子なら出来る。「ウー!」と、声を揃えることなら出来る。「この試合に勝って欲しい」「観ていてとにかく楽しい!」、ピッチに感情が入り込むと、不思議と人は身を乗り出します。声を上げたくなります。その気持ちを後押ししてくれるのが、この「手拍子」と「歌に変わる何か」ではないでしょうか。

この二代目グラップ(仮)、ゴール裏だけで盛り上がるのではなくて、ゴール裏の皆さまが、スタジアムを先導しているように私には感じられました。これって、物凄く画期的な取組みだと思うんです。

本当に素晴らしいことを始められたな、私はそう思っています。断言します。必ずこれが浸透して、いつか瑞穂や豊スタで何かを賭けた戦いになった時、このグラップがスタジアムを一つにします。選手の後押しになります。

【五つ目】日替わり定食の如く、新しいヒーローが誕生する

もうアーリアめっちゃ最高やん...。てかジョーの鬼パスと、何故か仕上げのキラーパスあそこでかましてるマルに目を疑っています。

毎試合、ほんと日替わり定食かっ!ってくらいに、新しいヒーローが誕生します。しかも、こんな言い方したくないですが、ちょっと国内では「終わった」扱いだった選手が不死鳥のように蘇るこの恐ろしいシステム。私は先週発売されたサッカーダイジェストに赤﨑のインタビューが掲載されていてグッときましたよ。昨シーズン、リーグ戦の出場「1試合」ですよ?アーリアにしても、他サポの方々からは「降格請負人」なんて皮肉交じりで呼ばれたりして。本人も気にしていたと告白してますから。笑えないんです。

でもね、そうやってある意味消えかけていた選手達が、本当に楽しそうにサッカーやってるんです。伝わるんですよ、見ているこちら側に。「あぁ...なんて楽しそうにプレーするんだろう」って。それはね、絶対に観ている観客に伝わります。心を、動かします。アーリア、終盤足攣ってましたよね。でも風間監督は頑として代えなかった。「鬼かよ...」私たちも口からそんな言葉が溢れました。でもね、実は風間監督も観ていたかったんじゃないかって(知らんけど)。ピッチ上で躍動するアーリアをずっと。しかもこの写真、見てほしい。

なにこの一体感。なんでみんなこんなに嬉しそうなの。パンが嫌いだから?パスタが嫌いだから?グルテンフリーだジョコビッチ

[http://Embed from Getty Images :title]

似てるー!!!!!!!!!(ちがう)

各ポジションのライバル争いが凄い。気を緩めたら、簡単に出し抜かれる、それくらいハイレベルな争いをしてます。でもね、これアーリアと真っ先に抱き合ってるの、この試合はアーリアにスタメン奪われた赤﨑なんです。もうそれがアツくて。ライバルなのに、でも仲間でもあって、力を認めあえて、ともに喜ぶことが出来る。漫画の世界じゃないんですよ。瑞穂か豊スタに来てくれれば、目の前で漫画が見れます!

【六つ目】やっぱり風間八宏のチームは面白いよ

[http://Embed from Getty Images :title]

ありがとうございます、最後です。最近、フットボリスタでこんな記事も掲載されました。

小難しいですか。いや、そんなこと言わないでまた読んでみてください。

簡単に言ってしまえば、今年はこれまでの二年間でやってこなかった(やれなかった)ことを明らかに意図してやっていますよと。もっと言えば、選手選考(補強)にしても、こういったサッカーを実現するために、数年間にかけて緻密に、そして積み重ねの中でここまで来ていたことも、まず間違いないでしょう。

「フルコートをハーフコートに」。

これを攻守ともに、です。ある意味でこれは風間監督からの挑戦状でもある、私はそう受け止めます。「貴方達はこの狭く時間のない空間から脱出できますか?」と。相手に対して1秒でも早く、1メートルでも狭く。相手からすればミニゲームに近い感覚でしょう。しかも極狭の。そしておそらくチームに仕込んでいる術はこれだけ。これだけですが、それを誰よりも圧倒的な強度でできる連中を時間をかけて集めてきた。どこにも負けない技術を磨いてきた。そしてこれを実現するために、すべての選手が走り続けることが出来る。相手をハーフコートという名の檻の中に閉じ込めるために。脱走した者を追いかけるために(とほほ...)。檻の大きさを決めるのがマルだとすれば、脱獄者を追っかけるのが若手警察官のしんちゃんです。

「ハーフコート勝負で、貴方達は我々に勝てますか?」

今彼らがピッチでやっていることは、まさに練習場で彼らが毎日やっているトレーニングそのものです。ただ同時に、彼らはそれを二年以上かけて毎日やってきた。それを自分達にとって「当たり前の」フィールドにしてきた。実際に、スタイルがぶつかり合う札幌を、ほぼ完膚なきまでに叩き潰しました。敵将であるミシャのコメントが、全てを物語っています。

今日のゲームに関しては、皆さんもご覧の通り多くを語る必要はないだろうと思います。今日は名古屋が明らかに運動量、そしてゲームを作る、すべてにおいてわれわれを上回っていたので、勝利に値するプレーを名古屋がしていたと思います。

ただ先ほどの記事をもって、一部からはこんな声も聞こえました。

「まだたかだか数試合だろ」「ちょっと上手くいってるからって」

おいおいおい、手厳しくないですか。普段は「守備練しろ」「酷すぎる」と揶揄される風間監督。いざそれらしい形が出来てくると、今度は「そんなの大したことない」と言われる始末。

おっしゃる通りです。たしかに仕込むと言っても、決して緻密なものではございません。後ろで守備を固めるわけでもない。札幌戦なんて見てて笑っちゃったんですけどね。スコアも4対0の状況ですよ。相馬がボール持つ。

「相馬いったれー!!!!!!!」

相馬が相手を追いかけてボールを奪う。

「相馬いよっしゃー!!!!!!!」

[http://Embed from Getty Images :title]

後ろのおじさんと相馬めっちゃアツいやんっ!!いよっしゃーの掛け声は普通に笑うから。話を戻します。そりゃイニエスタに御小言もいただきますよね。「日本人はいついかなる時も同じテンポで攻め続ける」と。それが風間監督の指示かどうかはまた別の話ですが、つまるところ「守るときはしっかり守る、守れる」「時間帯に応じて極端に守備に比重を置く」チームではありません。前述の通り、決して緻密な型が存在するわけでもない。「ハーフコートでなんか戦いたくねーよ」とぶつかり合いを放棄されると、悲しいくらいあっさり破れるときもある。当たり前ですよね。そっちのフィールドには興味がないのだから(白目)。

でもそれで一年でJ1昇格したんです。昇格後も苦労しましたが、なんだかんだと残留したんです。信じられないことに、四万人以上の観客をスタジアムに集めたんです。三年目の今年、「たった」5試合ですが、首位に立っているんです。新元号発表前最後の1位はそう、我々名古屋グランパスです(上手くまとまった)。これは誰に何と言われようと、紛れもない事実です。

それじゃ駄目ですか?「それは選手補強のおかげだろ」となるんでしょうか。その選手達は、「今のチームに」「風間さんのもとでプレーすることに」魅力を感じたから名古屋に来たのではないですか?去年の夏、私達はぶっちぎりでドベでした。大型補強だと言って、奇跡的な残留を果たした。この時も言われましたね。「補強のおかげ」だと。でもあんなぶっちぎりの最下位のチームに誰が来たいものか。それでも来てくれたんです。だからマルは、人目もはばからず泣いたんです。ブラジルのスーパースターも、泣いたんです。

[http://Embed from Getty Images :title]

今のチームは、降格して主力が殆ど抜け、チーム内部もゴタゴタだったあの時期を乗り越えて、クラブと、風間監督と、この二年強で名古屋に在籍した選手達と、そして我々サポーターみんなで作ってきたチームです。

俺の私の戦術論より、その事実の方がよっぽど価値があると私は思う。

いいじゃないですか、守備が酷くたって(震えながら)。カウンターで殺されたっていいじゃないですか(寒い...寒すぎる)。でも札幌戦、「無失点」です。不思議と結果、でています。

私は「風間信者」だ何だと言われても構いません。今のチームが好きです。ひたすら特攻プレスかけて、相手ハメて、ひたすら相手コートで相手殴り続けて、ときにカウンターで殺され、守りゃいいのに攻め続けて....いいんじゃないですか。選手が楽しそうで、観客が楽しそうだったら、もうそれで十分なんです。よくここまできたなって、そう思うから。

声を大にして言います。

これが風間八宏のチームです。

これすごい嬉しかった。別に一緒にキャッキャ出来る権利貰えてないですが嬉しかった。毎日が楽しい、スタジアムが楽しい、試合の展開が楽しい。いいじゃん、最高じゃん。楽しむべきです。だって今ここにある空間は、我々グランパスファミリーで作ってきたものなのだから。

楽しみましょう、我々は今このときこの瞬間を。