みぎブログ

主観で語りますフットボールを。

Jリーグコミュニティ論

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急に賢い感じのタイトルキタ!と思った方、残念でしたね。タイトルに追いつけ追い越せで私は頑張っています。

さてさて、皆さん今頃GWを堪能しつつ、ちょうど今日はサッカー観戦の後でしょうか。皆さんリア充リア充。そんなリア充の皆さんに今回はあえてこのテーマをぶつけたいどん。

「コミュニティ論」

少し前に、こういったブログを寄稿致しました。

keikun028.hatenadiary.jp

これを読んで頂ければ分かる通り、私いわゆるSNS文化には全く馴染みのない、わりと狭い世界で生きてきた人間です。もちろんそれはそれで決して悪いことではないでしょう。むしろそれで満足していたから手を伸ばしていなかっただけで、こー伝えたい欲っていうんでしょうか。それがぐわぁ!っと上がったから、今に至るわけです。

このブログでは触れていないんですが、SNSを始めると、当然ながら同じ趣味を持つもの同士が繋がっていきます。その結果、これまで私の世界には存在しなかったコミュニティが知らぬ間に形成されていきました。正直、こうなるとは全く想定していなかった。だって情報収集と情報発信のために始めたわけですから、リアルな交流はこれっぽっちも考えたことがなかったわけです。ですので、「好きをアウトプットするとどんな変化が起きるか」。これに関しては、かなりリアルな体験談だと思います。今回は、JリーグサポーターがSNSに手をつけ、コミュニティ的なものが出来上がっていくとどんなことが起こるか、実体験をもとに語っていきましょう。

謎の言葉「ぼくと握手」

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まずはこれですね。ネット上で親交が深まってまいりますと、突然口火を切るようにこの言葉が飛び出します。「ぼくと...握手だと?」。免疫がないと狼狽えます。「なぜ...握手...するんですか」。これつまり「ぜひお会いしましょう」というお誘いの言葉なんです。特に私が応援する名古屋に関していえば、サポーターの方々は積極的な方が多く、その意味でコミュニティ濃い気がします。ツイッター上も交流が盛んです。私はどうかといえば結構奥手な方でして、最初はとにかく躊躇してました。ぶっちゃけた話、この流れでリアル友人にツイッターアカウント白状しましたから(初告白)。だって現地でその交流を図るには、馴染みの友人には言わざるえないでしょう?急にみぎさん呼ばわりされてたら驚くっしょ。最初はそこの葛藤凄かったです。くどいようですが、全くこの流れを考えたことなかったので。「やべえ...知らない人と待ち合わせするの、独身時代に合コンの待ち合わせで金時計前(地元ネタ)集合したとき以来だぞ俺...」みたいな。結果的に意を決して突撃しましたけどね。意外と握手してみるとその体温にヤラれるっていうんでしょうか(ちがう)。好きで繋がるってこういうことなのか...そう実感しました。

話す内容に困らない

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個人的にこれが凄いと思います。結構ですね、後で相手の方のパーソナルなことを知ると驚くこと多いんです。皆さんご立派な方が多いし、当然年齢もバラバラですよね。私に関していえば毎回言ってますけど大したことないんです。冴えないサラリーマン。娘が二人おりまして、妻にブロックされています。娘には既に小馬鹿にされてますし末端な存在。でも好きで繋がるコミュニティって凄いですね。意外と相手のパーソナルな部分ってあまり興味がないというか(失礼)、ある種の礼儀作法の如く踏み込みすぎないっていうんですか。もーサッカーの話だけでめっちゃ盛り上がる素敵。自己紹介不要。ていうか、もう私なんかはこのブログが自己紹介みたいなもので「あーブロックされてるみぎさん(憐れみ)」みたいな。楽。好きの熱量すごい。共通の趣味強い。だってサッカーだけで3時間とか平気でもつから。昔、一目惚れしたカフェで働く女性とデートしたとき、喋らない相手との会話に困った俺、最後指ジャンケンやったもんね。

飲み会でチャントとか歌う

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とんでもないですよね。これちょっと私が知り合ったコミュニティが過激な部族なだけの可能性大ですけど、飲み会の帰り道にチャント歌いだしたんですよ。えやばいリアルフーリガンじゃんみたいなっ!!普段ゴール裏にいない俺もチャント奏でてるよオイ。なかなか友人と飲んでて「おい!チャント歌おーぜ!」ってならないでしょう。あと酒癖の悪い人がぶっ倒れますね。私のプライベートでそういう相手はいなかったんですが、こればかりは分かりませんからね。酒癖のチョイスありきで集まってないですから。仕方ありません。とにかくチャント帰れと(あー上手く締まった締まった)。

居酒屋ついた途端ダゾーン

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これは革命です。さすがに居酒屋ついた途端スカパーはつけられません。ダゾーンに感謝。例えば金曜日、週末の飲み会がお勧め。最近は「金J」なんて言ってますが、やはり我々はフットボールを愛していますから、どうしてもJが観たい。

「安心してください、パソコンならここにありますよ!」

よっ!すごい!コミュニティ内にITに強い方がおりますとですね、絶賛PCを持参しております。それを何の躊躇もなく、スムーズに机置く、オープンする、立ち上げる、ダゾーンつける、BGMの如くJ流すみたいな!(完成)すごくないですかこれ。100歩譲って飲みながらダゾーンなら分かります。ただこれを「皆で酒のツマミにする」。なんて大人な嗜み。これ他チームの試合がオススメですね。お酒の勢いそのままに、まー言いたい放題ぐいんぐいん言えます。

女性サポーターは選手に強い

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続いてはこれ。私、サッカー仲間は野郎ばかりでした。見渡す限り男、男、男。いやそれならそれで構わないのですが、人生において「Jリーグが好きな女性」に実生活で会ったことがなかったんです。その結末が嫁ブロックだと思えば納得でしょう。ハッハッハ、残酷だな世の中は。なかなかですね、SNSでもやらないとそこの輪は広がりません。今回SNSを通じて私も何人かの女性の方達とも仲良くなり、なんか場違い極まりないですが、飲み会にも参加させてもらいました。

いやあ、女性サポーター凄いわ。やっぱり男性より圧倒的にマメなんですよ。特に選手のプライベートな部分ですよね。例えばインスタの情報とか、雑誌であれを言ってたこれを言ってたとかね。ちょー詳しい。だからお店選びも、「あの選手がここに来た(写真つき)」なんです。なんかそう聞くだけでテンション上がるじゃないですか。「ぬああこの肉○○も食べたんかー!」って。凄いぞインスタ。そうやってお店巡りする楽しみもあるのかと。いわゆる聖地巡礼みたいなものですよね。居酒屋に聖地巡礼の概念あったとかマジ斬新。

稀に他サポの方と縁が生まれる

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よくツイッター論といいますか、インスタやフェイスブックとの比較論ありますよね。「ツイッター使ってるの日本人が大半。ツイッターなんて世界的に見りゃオワコンだろ」と。私に関してはそうは思わないんですよね。これも日本人特有かもしれませんが、これまでに挙げた通り、ツイッターで同じチームを愛する連中があれよあれよと繋がっていく先にコミュニティが生まれたりするし、試合後もそんなコミュニティ超越してわーやわーやと語り合えるじゃないですか。でね、もう一個凄いのが、ここに他サポの方や対戦相手のサポさんも絡める、読むことが出来る場であることで。ここまでフリーダムにJリーグ好きが繋がれる場もそうそうないのでは?と私なんかは思うわけです。我々には宗教の違いであったり、歴史上絶対にテメエらとは交わらねー!みたいな過去もないですから(もちろんこの数十年で生まれた歴史は尊重するし、この点は多くの価値観があると理解しています)。

そのおかげで私に起きた一例を挙げますと、まず長良川に来た山口サポさんを可哀想だから岐阜駅に送ってあげたとか(次の日は東京に行くと言って、何故結果豊田のホテル取ってたのかは謎)。ゆーきこばやしが好きだ好きだ言ってたら新潟サポさんと繋がって、彼の新潟時代を知れる本を頂いたり(嬉しすぎて、私はそこにゆーきこばやしのサインをゲットして逆プレゼントしました。意外といい男やろ!)。

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名古屋と契約解除したワシが山口に移籍が決まった際、嬉しすぎてブログ書いたら、先ほどと別のレノファサポさんがそれに感銘してくださってワシのレノファバッヂ頂いたり(しかもそれを共通の名古屋サポさんが仲介してくれる奇跡)。

migiright8.hatenablog.com

町田からはるばるやってきたゼルビア人からサイバーなクリアファイル頂いたり。これ普通に生きてるだけではなかなか起きなかった出来事で。深さと幅でいえば、私の場合、名古屋が深さですよね。で、幅が他サポの方々との横の繋がり。いろいろなコミュニティが生まれる、まあこれはJリーグの魅力です。凄い、好きで良かったぞJリーグ

知らなかった文化、異なる価値観との遭遇

実生活で作ってきた仲間やコミュニティ、案外自分にとって居心地の良い相手だけなのでは疑惑。つまり性格もそうですし、そこに価値観も近い相手がわりと残る気がします。でも今ここに書いているコミュニティ、なかなかそう上手くはいかないんです。好きで繋がる。もちろん最低限、相手の性格も感じられる中でチェックはする。ただ物事に対しての価値観までは、なかなか都合よく擦り合わせ出来ないわけです。同じ趣味、最低限必要なコミュニケーション力(性格面)は繋ぐ材料にはなっても、価値観の共有って、やっぱり会って話してみて分かることってすごく多い。でも、実はそれが魅力なのかもしれないって最近気づき始めた。

先ほども書いた通り、まず年齢もバラバラ。そして価値観もバラバラ。だからこそ学ぶことも多い。当然それぞれ経験してきたことも異なりますし、その場数も人それぞれですから、今まで触れることのなかった価値観に多く遭遇します。これホリエモンがよく言ってますね。「同じ世代の連中ばかりとつるむな」と。ただじゃあ同じ会社の連中ならいいかと言われると、そこも実は狭い世界で。その意味で、こういった「共通の趣味」は多くの学びや価値観を与えてくれます。

そしてこれはフットボールの世界にも当てはまります。「サッカー観」であったり「チームをどうサポートするか」ここの考え方ですよね。これ多種多様です。

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例えば私のスタジアム体験を振り返ってみると、学生時代はずっとゴール裏が居場所でした。なんだかよく分かっていないけれど、毎回仲間たちとゴール裏で適当に空いてる席や最後尾の手すりに掴まって応援していた記憶。なんとなくそこに陣取ってピッチに目を向けていただけなので、例えばそこの場所、つまりゴール裏の歴史であったり、そこで毎試合応援する人達のこと、全然知らなかった。そもそも考えたこともなかったですもの。気づけば年齢を重ねるにつれ私の居場所もすっかりメインとかバックに移りまして、特にゴール裏の文脈なんてものはもはや完全に未知の世界でした。

ただスタジアムには沢山の人間が存在します。応援やサポートの考え方ひとつとってもバラバラですし、それぞれクラブとどんな歴史を共に歩んできたか、スタジアムにどんな想い入れがあるかも違う。自分とは異なる道を歩んできた方と繋がると、応援にもこんな考え方があるのか、クラブやスタジアムにこんな歴史が存在したのかと驚くこともあります。

名古屋に関しては、明日からこんな企画もあります。

あえて私の文脈に沿って語っていきますが、例えばこういった日本のゴール裏文化も凄いなって改めて思うんですよね。本来はみんな価値観なんてバラバラなはずじゃないですか。本質は「好きの想い」これだけです。でもその想いが繋がって、まとまってるわけです。見方を変えたら、たぶんこれ海外のチームでは真似できないですよね。だって結果としてその空間がどこよりも楽しいって、前日からシート貼りまでするわけですよ。でも逆にいえば、そんな場を実現するには、沢山の苦悩や、想いがあるはず(あったはず)なんです。ゴール裏でチームを支えよう、選手とともに戦おう。価値観の異なる仲間たちを、いかに「好きの想い」で繋げていくか。その歴史や今のあり方に興味が持てたのも、異なる価値観、異なる歩みを知るきっかけがあったからこそ。異なる価値観に出会うこと、それは自身の価値観を広げ、また多様な価値観を受け入れる度量を形成することに繋がるのだと、多くの繋がりを持てたことで今更ながら知ることが出来ました。

さて、そろそろ締めます

長々と書いて参りましたが、実はこれ、もう皆さん実践されてきてることですよね。だってスタジアムに行くと、なんだか性別問わず、えらく大人数でわんさか楽しそうにしてる方達、沢山いるじゃないですか。くそ、リア充めっ!どんな人生歩めばサポ同士で結婚すんだよ!失礼。今だとオンラインサロンだってあるし、名古屋の場合だと関東グラサポ会とかね。皆さんそれぞれのコミュニティってあるはずです。でね、そういう関係、物凄く大切だと思います。それが日々を彩ります。あなたの老後を彩ります。きっとずっと続く関係性です。「そんなの改まって言われなくても分かっとるわい」なんて言わないで。それならそれで良いのです。また、なかなかそんな環境に踏みだせない貴方。大丈夫。これ読んで勇気だしてください。指ジャンケンも不要です。

いつかお会いする機会がありましたら、汗だくの手で握手しましょう(断ったらごめんなさい)。