みぎブログ

主観で語りますフットボールを。

こっちの赤対青の戦いも終わってない

待ち焦がれた週末のJも今では向こうから迫る日々。

ダレてきたな過密日程。大切だったはずの試合がなんだか消化目的なのがやるせない。狂ってるわ中二日。

だがそんな日々もあと僅か。今季も気づけば終盤だ。

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思い返せば今季最大のハイライトはやはり豊スタ川崎戦か。馬鹿やろう思ったより序盤じゃねーかと突っ込むのはやめて欲しい。なにせ今季の川崎は別格だ。

川崎戦以外は正直書くことがない。そう開き直っていた日々に変化が訪れたのはあのルヴァン杯敗退の日。

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マスコット総選挙なら我々に大敗のFC東京

何回負けたら気が済むのかマッシモは。思い返せばあんたもだ風間八宏。勝てた試しがないグランパス

しかしシーズンはまだ終わっていない。そして訪れた最後のリベンジの機会。大一番は、この週末だ。

 

忘れられないランゲラックとの出逢い

名古屋がJ1昇格後、つまり2018シーズンから3年間における対FC東京戦の成績を振り返ることから始めたい。シーズン前のキャンプでの練習試合も含めると、

なんとまあ圧倒的敗北、1分7敗。

弱い、なんてくそ弱いんだお前たち。知ってたけど、全然勝ててないって俺薄っすら気づいてたけどな。

そんなこんなで遡ること2018年シーズン前。

楽しみだった。一年振りにJ1に復帰した名古屋が、果たして上のカテゴリーでどこまでやれるのかと。

そして沖縄で組まれたFC東京との練習試合。

2018.2.10 名古屋グランパスvsFC東京 1-1 分け

nagoya-grampus.jp

さあきたぞJ1勢。試合は観れないしかし拾う神ありと沖縄特派員が試合のレポートをしてくれるらしい。

「ランゲラックが決定機を阻止!」

「ディエゴオリベイラまじやばーー」

「またもランゲラック!」

「いやあああランゲラック!」

「ランゲラック獲得は大当たりですね!」

凄まじいランゲラックのレポートの数々。悪気はない特派員に自覚はないが勘のいい私は悟る。なるほど、たぶん俺たちはやられている、きっとやられている。

そうここから恐ろしいFC東京との日々は始まった。

 

死ぬほど相性が悪かった八宏式

2018.4.28 FC東京vs名古屋グランパス 3-2 敗戦


【公式】ハイライト:FC東京vs名古屋グランパス 明治安田生命J1リーグ 第11節 2018/4/28

2018.10.7 名古屋グランパスvsFC東京 1-2 敗戦


【公式】ハイライト:名古屋グランパスvsFC東京 明治安田生命J1リーグ 第29節 2018/10/7

シーズン前に感じたあの外れるはずのない予想は、難易度が低すぎてやはり全て大当たりだった。

泣きたくなるほど裏を取られる最終ライン。牙を剥くのは永井謙佑。手塩にかけ育てあげた宮原がよーいどん!でハムをあれしちまったとき、何故よりによって永井お前なのだと悲しみに暮れた豊田スタジアム

いやはやそれにしても永井とディエゴのスパーリング相手かよとツッコミたいくらいには悲しい程ザルだ。

走りたいチームの先に好きなだけ走れるスペースがある。これは控えめにいって地獄だ。ただこの一か八かのスリリングな戦いはあろうことか我々を狂わせた。

まあいいさ残留出来たしなんて気を取り直して2019。

今季こそはと誓った我々にまたも沖縄での前哨戦がやってきた。もはや恒例、待ってました風物詩。

2019.2.9 名古屋グランパスvsFC東京 3-9 敗戦

www.fctokyo.co.jp

ささささささささんたい......きゅう。

目を疑う〝3対9〟のスコア。野球か野球やったのか。

45分を4本やり内3本でそれぞれ3失点。なるほど今季も風間サッカー始まったな!3年目で麻痺した感覚、失点すらももはや麻薬、合法だから派手にやって!

しかしシーズンも蓋を開けたら怒涛の開幕3連勝。

いける、疑ってごめん今季の八宏は本気だ。そう信じかけた我々にまたも立ちはだかったのはFC東京

2019.3.17 FC東京vs名古屋グランパス 1-0 敗戦


【公式】ハイライト:FC東京vs名古屋グランパス 明治安田生命J1リーグ 第4節 2019/3/17

ぬああ永井。名古屋戦になるとモチベが俄然上がる永井に対しあの広大なスペースなに。中盤で水が溢れた瞬間、敗北の決まった徒競走が始まり悲鳴をあげる。

2019.8.30 名古屋グランパスvsFC東京 1-2 敗戦


【公式】ハイライト:名古屋グランパスvsFC東京 明治安田生命J1リーグ 第25節 2019/8/30

瑞穂での再戦は正直記憶にない。今思えばこの時既に始まっていた風間八宏解任のカウントダウン。

あの時は楽しかった。けど今観るとさ、やられ方エグくて草。でもすげーぶっ飛ぶアレ(薬)だったよな。

はっきり言おうこの2年はFC東京の〝カモ〟だった。

 

期待したのにアンタもかマッシモ

風間八宏解任後にやってきたのがそうマッシモ。

アーリアから始まった東京発名古屋行きも、その後丸山、米本、太田と続きダメ押しだったのがこのマッシモ。ちなみにその後オジェソクもやってきた。まあ皮肉にも今となってはそこ(東京)との親和性は抜群。

相手のレジェンドをことごとく招き入れ、最後にもう一押しと指揮官をも連れてきた大森さんは本気だ。たまたまそこにいた!?あーーー聞こえませーん。

これで勝てる。もう俺達に振り返るスペースはない。

2020.8.15 FC東京vs名古屋グランパス 1-0 敗戦


【DAZNハイライト】FC東京 vs 名古屋グランパス (A) 2020明治安田生命J1リーグ 第10節

駄目だ....今度は攻め手が全くねーじゃねえか。おいイタリア。一押しどころか一刺しで殺されまたも敗戦。

守備は堅くとも割り切って守ればなんとかなると健太に思われたマッシモ。仕方ねーと外から千本クロスもことごとく跳ね返され、試合後はお決まりのこれだ。

ストライカーガ、タリマセン(意訳)

馬鹿言ってんなよそこのイタリア、金に頼ってる余裕はないんだ何故ならこちとらコロナでクラファン中。

しかしこのまま終わるにはあまりに名古屋ファミリーが不憫だと、神は再戦を半月後に用意する。それが冒頭のルヴァン杯準々決勝だ。惨めな敗戦からたった半月、反省しカイゼンしてこそ我々世界のトヨタだよ。

2020.9.2 FC東京vs名古屋グランパス 3-0 敗戦


YBCルヴァンカップ プライムステージ 準々決勝 名古屋グランパス戦

ファックイタリア人っ!!ファックカテナチオっ!!

トヨタじゃねえ、あんたらにトヨタを名乗る資格はねえ、降りろ今すぐこの車から降り(音声は途絶えた)

ディエゴオリベイラに何人引き摺られてるのかと頭を抱え、ルーキー安部の2得点で思い出す「おいそういえば来季の名古屋のルーキーはどうなった」。

仕方なく話を戻すが、兎にも角にも問題は明らかだ。

重心を下げたFC東京の守備陣が崩せない。押し込めてるならまた攻撃すればいいじゃないか。そんな浅はかな期待を打ち砕く重戦車ディエゴオリベイラのサイド起用。そこで作られた時間によって陣形を持ち直すFC東京の仲間たち。だったら名古屋も思い切ってライン上げようぜ!と思ったら最後。最前線には天敵永井謙佑だ。憎い、その配置があまりに憎い。

サイドにディエゴオリベイラクリスティアーノを置き、前線を永井謙佑とオルンガに任せるそこのFC東京柏レイソル。お前ら......そういうとこやぞ。

それにしてもだ。名古屋の監督はどいつもこいつも(失礼)何かが足りてて何かが足りない。

「我々が目指すのは攻守一体のフットボールです」なんてまやかしを高々と掲げても、FC東京が突きつける「お前たちは赤かと思えば次は青、右か左で真ん中なんぞありゃしねえ」この事実。畜生!赤か青でアメリカ大統領戦に上手く掛けたと思っていたら、よくよく考えると名古屋と東京もあろうことか〝赤対青〟。ていうか東京に至ってはバイデン優勢トランプ劣勢みたいなユニフォーム着やがって絶対に許さない。都合良いから青、あなた方このブログでは青。

おっとちょっと待て。この喩えで陰口が聞こえたぞ。

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名古屋のことエンタメ性のないトランプって言うな。

 

青は政権交代せず続投

一方のバイデンいや青陣営を率いる長谷川健太監督。

来季の契約延長を早々に発表。革命は起こさないが堅実なチームを作り上げるその手腕が高く評価された。

それにしてもこれまでの今季成績、名古屋が二試合消化が少ないとはいえ、勝ち点49の名古屋に対し、FC東京は勝ち点50。まさに互角、直接的なライバルだ。

ただこの勝ち点、どう評価するかは意見が分かれる。

とりわけ目を向けたいのが選手起用についてだ。

私が知る限りでも、青の軍団FC東京は二桁以上の23歳以下の選手たちに出番が与えられ、実際にターンオーバーをフル活用しながら、しかもその戦力になっている若手が数多く存在する。

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シーズンの途中には絶対的なレギュラーだった室屋成と橋本拳人が海外移籍し、チームの中心である東慶悟は戦列を依然離れたままである。しかしその穴を埋めたのが大卒ルーキーの安部柊斗と中村帆高の最強明治コンビ。またプロ野球の育成枠(3軍)のようにJ3で鍛え続けた中村拓海や原大智、品田愛斗も今季遂にJ1の舞台を主戦場としつつある。

つまり育成枠を全く活用しない名古屋に対し、彼らは虎視眈々とサッカー界の千賀滉大、甲斐拓也、石川柊太を育て上げてきたわけだ(分かりづらい)。

では良い成績=メンバー固定必須とした名古屋は。

モノになったのはマッシモ公認で〝タナボタ起用〟と暴露された成瀬ただ一人。途中出場ながら稀にチャンスを貰う石田を除けば残りは全滅といっていい。そもそも若手を活用する前提の編成になっていないじゃないか、そんな意見もあって当然。つまり弾がない。

例えばこの過密日程でも全試合フル出場中の両センターバック。彼らの控えに甘んじた藤井からすれば、来季新加入選手でもこようものならどうなるのか。

言うまでもなく、おそらくノーチャンスだろう。

 

来季に一体何が残せるのか

マッシモフィッカデンティ長谷川健太

彼らを一括りに〝堅守速攻の似た者同士〟などと呼ぶつもりはないが、かといって遠すぎるわけでもない。

勝ち点も近ければ、〝先制点を奪われると打つ手なし〟なところまでお揃(おそろ)らしい。

ではそんな彼らが結果似たような成績を残したら。

はっきり言えば、若手にもしっかり投資した上でその成績を残した長谷川健太の方がよほど優秀だろう。

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確かに彼もまた地味な監督だ。そのフットボールは決して華やかとは言い難く、また攻撃的なわけでもない。ただ彼はよく選手達を理解し、また観察していると思うのだ。だからこそ主力が毎度海外移籍したとしても新たな若手がそこを埋める。バランスが崩れれば組み合わせを変えあるべきバランスに整える。フットボールのベースは変わらなくとも、選手の個性とその組合せで最善のバランスを見出す術が、彼にはある。

あるべき水準を求めるか、あるべきものを活かすのか。この価値観の違いはあまりに大きい。

マッシモが言う通り、〝勝つこと〟は大事だ。勝たなければ何も残らないことは、我々名古屋ファミリーが誰よりも知っている。勝てないのは、罪だ。

そして名古屋はなにより結果が求められるクラブであり、それこそがあの2年半最大の教訓に違いない。

だからマッシモのこれまでの成績は素晴らしい。結果だけを求め舵を切り直した名古屋にとって、彼の唯一にして最大のタスクは〝結果〟しかないからだ。故に彼は正しい。彼に非があると言うつもりもない。

ただ一方で、〝勝つだけ〟なのは虚しい。

今になり、何故我々は過去あれほどの連敗に耐えられたのかと反芻する方もいると聞く。少なくとも同様の経験がある方はきっと、その敗戦の中ですら何か未来への期待や希望を見ていたのではないか。

攻撃的でも守備的でもやり方はなんだっていい。

大切なのは勝利と、そしてなにより未来への希望だ。

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もし今の名古屋のやり方が正しいのだと証明するなら、徹底的に勝ち、そして必ずACLの切符を掴む必要があるだろう。良い順位だったけれど、残せたタイトルも、来季への権利も何もない。そんな結末を迎えることがあれば、この今季になんの意味を見出せよう。

ひたすらに未来を追い現実を疎かにした過去、故に現実だけ追い求め未来をおざなりにする現在(いま)。

我々が今進んでいる道は、きっとそういう道なのだ。

ただ矛盾するようだがそれでいいじゃないか。一度打ち壊したものを4年かけて必死に作り直した。確かに紆余曲折だらけ、しかし全てが理想通り進むなんて思わない。一歩進んで失敗し、我慢する時期を乗り越えてまた前に進む。そんなクラブをみてみたいのだ。

その意味でも、また今季二戦二敗の事実からしても、我々は次こそFC東京を負かさなければならない。あろうことか彼らに負けて潔く納得しては駄目なんだ。

せめて〝結果〟で未来に繋がる何かを残すために。

負けて「FC東京強かった」なんて完敗を認めお手上げするマッシモなんぞもうゴメンだ。フォワードがいなかったなんて言い訳はやめてくれよ。そんな場面は今シーズン何度もあった。そうだ見習えトランプを。負けても認めず引き下がるな。駄々をこねてこねてこねまくれ。いやていうかそろそろ勝ってくれさい。

言っておくがマッシモの大一番だ、青との戦いは。