みぎブログ

主観で語りますフットボールを。

いざ因縁の地、広島へ

広島の恨みを忘れない。

半年に一度この台詞を吐き捨てる妻。原因は私にある。

あれは、二人目の娘を授かったときだった。子供たちを連れ実家に帰った妻を後目に、私はとにかく暇だった。与えられたこの貴重な数週間をどう活かすか。悩み抜いて私がだした結論に、今も後悔はない(反省はある)。

そうだ、広島に行こう。試合を、観に行こう。

こうして私は意気揚々と広島に向かったのだ。観戦したのはサンフレッチェ広島名古屋グランパス。試合の内容はたいしたことなかったが、その日はたまたま森崎和幸の現役ラストマッチだったことを覚えている。

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試合の翌日、調子に乗った私は一人でフェリーに乗り、宮島に向かった。宮島はすごいぞ。もみじ饅頭がその場で食べられるのだ(今さら)。その旅イチのハイテンションになった私は、つい、そのもみじ饅頭を写真に収め妻に送ってしまった。あまりに軽率。ケアレスミス

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※当時の写真(仕方ないやん魔が差しただけやん)

「......は? それ、広島だよね?」

あの返信が届いたとき、私の右手はガタガタ震えていたと思う(かなり脚色しています)。なぜなら、広島行きは一切伝えていなかったのだから!!(これは真実)。

あれ以来、妻に弱みを握られた私は、冒頭の台詞をことあるごとに嫌味っぽく吐かれては、「いつか家族で広島に」この言葉を胸に秘め、今日まで生きてきたのだ。

そして今回、私は機が熟したと判断した。

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今しかない。この呪われた台詞とオサラバするなら、もう今しかないの。行こう、広島へ行こう俺(と家族)。

しかし、計画は思い通りに進まなかった。名古屋戦の開催は、2024年5月6日。ゴールデンウィーク。ええやんええやん、めっちゃええやん。家族旅行に最適やん。

「その日は私仕事だから無理。諦めて」

F××k!!!!やめだ!こんな家族旅行やめてしまえ!

いや諦めるな。あきらめたらそこで試合終了ですよ。

他に行くとすれば....そりゃあ鳥栖戦しかないだろう。(どれどれ....)2024年3月9日。近っ。これは全力土下座不可避では。それから私は、毎日妻に言ったんだ。広島に行こう、そうだ広島に行こうと。平和の街にこの妻を連れて行きたいのだ(そこまでは言っていません)。

あのときの後悔にケリをつけたい。君に広島の地を踏ませてやりたい。あぁ怖い。とめどなく溢れる誘い文句。

こうして私は手に入れた、念願の広島行きの切符を。

 

「街中スタジアム」の街中具合に驚いた

当日。私は広島の八丁堀にいた。

予約したホテルに荷物を預けるべく、フロントのある13階に向かった私は、外の景色を見て驚愕する。

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ビルとビルの隙間からスタジアムがこんにちは。

待ってそんな急な挨拶。まさかこんな近いとは....。頑張れば広島駅から歩いて行けるとは聞いていたが、実際にこの目で見るとマジでめちゃくちゃ近いことに驚いた。

これが街中スタジアム....その言葉に偽りなし。これは余裕でアクセス可能と理解した私は意気揚々と街にでた。

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最低限の義務(おい)。お好み焼きで妻の機嫌取りだ。

同じ店には隣に広島サポーター。入口には鳥栖サポーター。皆考えることは一緒で試合前にはソウルフード。食べて飲んで広島を堪能する。「これ隣の人もサッカーでしょ....」おい妻のご機嫌を損ねたぞ広島サポーター。

よいよい今日は無礼講じゃ(ご機嫌)。すっかりお腹が満たされた私は、遂にスタジアムに歩みを進めた。

あまりの気温の低さのせいか、空からはあられのような雨が降っている。寒い。少しも寒い。シャレオなる地下街を見つけ、スタジアムまで下から攻めることにした。

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凄い。地下街もサンフレッチェ一色。りおた先生のデザインで所狭しと彩られたこのロードを、紫のユニフォームを着た人々が闊歩している。こんなところからも「街中スタジアム」であることが感じられる。街中にスタジアムがあることの価値はきっとこれだ。結果として、その街自体がクラブカラーで彩られる。その役割を担うのは、紫のユニフォームを着用して歩く者たち。最終的な主役は、やはり応援するファンサポーターなのだ。

地下街を10分程歩き、地上へと繋がる階段を昇る。

この時点で、読んでいる皆様は大きな誤解をしている。

良かったね。家族でついにスタジアムデビューじゃん。よ!粘り勝ち!きっとそう思っていることでしょう。

アッハッハ残念残念。ここから妻とは別行動ですがなにか。

 

家族に溝があろうとお構いなしな広島の街

私たちのように、フットボールで家族の仲に溝ができた家庭にとって、広島の地は寛大な措置を取った。

gate-park.jp

スタジアムの導線上に出来たのは「ひろしまゲートパーク」。2023年春に旧市民球場跡地(こんないい場所にあったんか)にできたこの施設には、食事にカフェ、子どもの遊び場まで併設され、まさに「フットボールには付き合いたくない家族向け施設」としてスタジアム前にそびえ立っている(少なくとも私にはそう思えた)。

ありがとうひろしまゲートパーク。さようなら私の妻。

「ここで私も遊びたい」と突然同行を拒否る長女。それは駄目だ。何を思ったか君のチケットだけは購入済。明らかに後ろ髪を引かれる長女の腕を掴み、妻と次女と別れた私の歩みは速度を増す。もうそこはスタジアムだ。

(この章は支障がありそうなのでとっとと終わる)。

 

いよいよこの旅のメインディッシュへ

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おおおおおおおおお!

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ぬおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!

着いた....近え....街からめっちゃ近え!!(二度目)

これがこの旅、最大の目的地(←)の

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エディオンピースウイング広島である。

すげえ!興奮を止められない私は、嫌がる娘をモデルに見立て撮って撮って撮りまくった。何気にスタジアム名の看板をどかーんと設置するのがイイ。ある種の観光スポットと化したこの場所で、多くの人が記念撮影に勤しんでいる。分かる、私にはその気持ちが分かるよ。

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ちなみに、この日は満員御礼。

やれば分かるが、チケットはマジで争奪戦。ゴールデンウィークの名古屋戦とか、この時点で地獄しか見えません。販売開始時刻の30分前から控え室に入れます。皆さん遅れずにお集まりください(この意味がわかる)。

一連の行為に満足した後、スタジアムの外をちょろちょろと散策したが、正直、外は何もない(バックスタンド裏の工事現場にお店が出来ると聞こえた)。いわゆる「スタグル」的なものはスタジアム内コンコースだけで(私が見た範疇)、外の見所はグッズショップくらい。しかも、コンコース内の飲食はかなり並ぶので、この点は想定のうえスタジアムに向かいたい。ちなみに、パパはビールと娘に告げ、娘にはドリンクをと提案したが、「ママだけ可哀想じゃん。買ったら言うからね」と娘に脅され購入を断念。もはやミニチュアの妻。マズい。

では、そろそろ中に入ることにしよう。行け、この旅最大の目的地へ(二度目)、行け己の欲望のままに。

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感動する父。とにかく寒そうでうんざりする娘。

広島の皆さん、本当におめでとうございます。よくぞあの地に、こんなエグいものを建てられたもので。

これからは毎年、試合があるたびに広島の皆さんは街の中心地に集い、このスタジアムに通うのですね。同じJリーグを愛するファンサポーターの一人として、素直に羨ましい限りだ。こんなん、絶対最高やん。住んでたら100%シーチケ購入する。だってこんな最高の舞台装置で、毎試合フットボールが観られるのだから。こんな日常が、自分の人生に、自分の日々の生活に欲しいやん。

 

スタジアムのせいか鬼のように元気な広島


www.youtube.com

でさ、試合が始まったら始まったで広島が鬼強え。

隣の席に座っていたお父さんは、広島在住、新スタ初観戦組だった(たぶんおそらく)。座席に着くなり

「うわあ......こんなん最高じゃん......凄いわ」

感慨深そうにそう呟く。更に、いざ試合が始まれば

「いやー!惜しい!!めっちゃ良いわあ」

と、川村拓夢のエグいシュートに声をあげ、ピッチ上でみせる広島のフットボールに終始興奮している様子だ。

そう、どれだけ器が立派でも、肝心のピッチ上がお寒い内容なら成立しないと思うのだ。しかし、今の広島のフットボールは、間違いなくこの器の質に負けていない。正直、あまりの強さに言葉を失ったのが本音だ。あのスタジアムの雰囲気と、有無を言わさず前に前にと突き進む広島のイレブン、ゴールが入れば爆音で観衆を煽る演出に、どこか飲まれている自分に気づく。ピッチ上に描くそのフットボールも、スタジアム全体の様子も、なんだかそこにドイツの匂いを感じるのは何故だろう。スキッベ体制で築いたものに見合うだけのスタジアムが、遂に用意された広島の「全てが噛みあった感」は異常だ。

ちなみに、もう一人のお隣さんこと我が娘はどうなった。フットボールのルールを知らないスポーツ音痴。試合前、鳥栖の選手たちが登場すると「これもう試合始まってるの?」と聞いてきたね。コートを見てごらんなさい。片面だけで20人はいるでしょう。服の色もバラバラだ。どうやら娘にとってのフットボールは、オシム顔負けに40人で行うスポーツらしい。そんな娘は試合中も終始静かにしていたが、時折声をあげて盛り上がる。

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「ギャハハなにあれwwww」

セットプレーで広島にチャンスが訪れると、ミニサンチェが「てめえらタオルまわして盛り上げろや」と観衆を煽るのだが、どうやら娘はこれに草が生えたらしい。

子どもが喜ぶポイントは面白い。マスコットは偉大だ。

ちなみに、このセットプレーの演出。スタジアムが結構な雰囲気になるので(マジでスタジアム中、タオルぶんぶん回す仕様)、全然侮れないことも加えておく。

ここで前半が終了。あまりにも圧倒的な広島のフットボールに、(鳥栖を応援していた私は)心が折れかかっていた。鳥栖、しんどいな....。しかし、どうやら心が折れかかっていたのは私だけではなかったようだ。ハーフタイム、隣にいた娘が思いがけない台詞を言い放った。

 

あろうことか試合から離脱しようとする娘

「パパ、わたし、ママと合流したい」

ファ-----------!!!今、試合中なんですけどー。パパと貴方、今、スタジアムの中なんですけどー。合流?......合流!?!?(言葉の意味を確認する)え、個人的に前代未聞なんですけど。鳥栖鳥栖が全部悪いぞ!娘に「周りはみんな紫のチームを応援しているけど、パパと◯◯は白(アウェーユニ)のチームを応援しようね」って話してたから、娘めっちゃ応援したんだからな!「紫嫌い、紫嫌い(涙)」って、娘までグッタリしてたわ!

マジでか....。仕方ない、妻にLINEするしかねえ....。

「◯◯がサッカー飽きたみたいで、そっち行きたいって駄々こねてる。こっち迎え来れる?ごめん」と、メールをする。妻からの返答が届く。「いいけど、◯◯(次女)のお腹の調子悪いから、歩くの時間かかりそう」。

....仕方ねえ、こうなりゃ娘を俺が連れて行く(決心)。

スタジアムをでた私は娘を連れ、スタジアムへの上り坂を涙目で下っていく。行き先はそう、俺たちの友、ひろしまゲートパークだ。娘には申し訳ないが、お父ちゃんのためにどうぞ小走りでお願いします。ただでさえグッタリしていた娘の手を取り、父ちゃんは走った。小走りとかいいつつ、正直結構な速度で走ったんだ。

妻からLINEが届いた。「今、こども文化科学館のトイレにいるよ」。いるよ、じゃねえ!目的地変えんな!!

www.pyonta.city.hiroshima.jp

実は、ひろしまゲートパークとスタジアムの間には更にもう一箇所、俺たちの味方がいる。それが「広島市こども文化科学館」。神。広島の地にはどうやら神がいる。

そうこうしているうちに目的地に到着。妻を発見。

スタジアムから科学館まで5分もかかっていないかもしれない。しかし、後半が始まっていることに気づいていた私は、「あああああなんで俺が連れてこなアカンのじゃ!!!!」と自己中にイライラし、試合後に聞いたところ娘はションボリしていたらしい。本当にダメな父ちゃんでごめん。父ちゃん、試合が観れないとこの地に来た意味がないんだよ(暴言)。そこからは一人全力ダッシュでスタジアムに戻り、着いたのが後半2分過ぎ。いやこの立地エグいでしょ(改めて)。ハーフタイムに子供の瞬間移動(注:親の都合で走っただけです)ができる街中スタジアムえぐっ!一人で席に戻ったとき、隣のおじさんが「アイツ子どもどこ置いてきたんだよ....」とコチラの様子を伺っていた気がするが気にしない。

 

試合が終わっても広島の夜は終わらない

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試合は完敗だった。忘れます家族旅行がメインだから。

スタジアムを出て紙屋町方面に歩いていくと、広島ゲートパークの遊び場ではしゃぐ子供たちを見つけた。

帰り道に子供たちと合流できるこの圧倒的導線。「試合はどうだった」と妻。「0-4でボッコボコ」と俺。「ギャッハッハ」悪魔だ。この出来すぎたやりとりは悪魔の仕業。

帰り道。堤防沿いを歩いていると、酒を無料で振る舞うお兄さん達にでくわした。「サンフレッチェサポーターの皆さんおめでとう!どうぞ無料なんで飲んでって!わっしょーい」みたいなノリだったと思うが、あまりの声のデカさと引くほどノリノリな様に、うちの娘は「広島の人って怖いんだね」とそっと呟いた。サンフレッチェのせいで、広島の思い出が怖い一色に染まりつつある。

あっという間に、原爆ドーム前の交差点に辿り着いた。

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信号待ちをしていると、後ろからぎんぎんのママチャリに乗る加藤陸次樹ユニのおっちゃんに気がついた。そのおっちゃん、青信号になった途端、スーパーに向かう母ちゃんの如く自転車を漕ぎはじめた。背中には51番の文字。スーパーに行きたいのか、スタジアム帰りなのか一切悟られないその姿は「まさに日常」。ていうか本当は私と同じような家庭環境で、一刻を争う勢いで自宅に向かっていたのではないか。分かるその気持ち。そんな背中をみて隣で笑いが止まらない悪魔(妻のことです)。

www.soccer-king.jp

私にとってのフットボールは「日常にある『非日常』」だった。なんともない日常の中に、劇場のような非日常が存在する。普段は、涙がでるくらい感動したり鳥肌が立つような興奮もなく、誰かに向かって怒りをぶつけることだってない。でも、スタジアムにはそんな普段味わえない非日常がある。ずっと、そんな風に思ってきた。

ただ、広島の新スタジアムは、まさに『日常』にある。

繁華街のような街中に、原爆ドームのような誰もが知る歴史的建造物と変わらずに、当たり前のようにそこにそびえ立つ。休みになれば、目的の異なる者たちを吸い込むようにして集めるその場所に、何の違和感もなく追加されたのが新スタジアムだ。買い物や映画館に行くそのノリと何ら変わることなく、選択肢の一つに「スタジアム」が存在し、終わればママチャリで自宅に戻る。そんな日常の風景に、広島の新スタジアムがある。これを日常と言わずして何と言う。きっと多くの広島サポーターが羨ましがっていたであろうマツダスタジアムは、他県からも容易に集客可能な都市型スタジアムといった具合。対して、エディオンピースウイング広島は、あなたの日常の一部と化したまさに街中スタジアムだった。

www.orizurutower.jp

試合後に立ち寄った「おりづるタワー」。

試合に負けたばかりの鳥栖サポーター達が、物欲で悔しさを消化していた(その言い方やめろ)。大丈夫、気持ちは分かってる。私だって同じだ。隣にいた娘が「パパ」と呼ぶ。「パパのお友達の絵がまたあるよ」。

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娘よスマン。パパは「この人のこと知ってるんだ」と自慢げに言っただけで、ぶっちゃけ会ったことはない。

時刻は18時前を指している。夕食は近場に予約済みだ。

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tabelog.com

えらく他サポに親切な広島サポさんが、近隣の旨い飯屋をまとめたポストをXで発見。それを参考に予約した。この場を借りて感謝します(ノリック様 @noric9 )。

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広島の夜が俺の心を温める。乾杯、街中スタジアム。

このお店、呑兵衛向けと聞いていたので子ども連れはどうかと心配だったが、店員のおばちゃん(お姉さん)は皆優しく子どもに構ってくれるし、疲れきった次女が寝ても部屋が座敷で問題なく、終いには(頼んでないのに)座布団たくさん用意してくれたりと、私も妻も大満足。家族で行っても実家で飯をご馳走してもらう感覚に近いので(有料です)、どうか安心して行って欲しい。

その後、ホテルに戻った私は自慢の大浴場に向かった。

どうやら同じホテルには、鳥栖サポファミリーが泊まっていたようだ。お子ちゃんがパパに話しかける。「パパ、(コンサドーレ)札幌戦はPK止めたのに、どうして今日は止められなかったの?」。貴方のパパではないが黙っていられない愛知県のパパは心の中で呟いた。「落ち着くんだ坊や。そもそも開幕から二戦連続でPKを止めていたこと自体が異常だし、もっといえば三戦連続でPKを献上していること自体、疑問に思うべきなんだよ」。

馬鹿野郎っ!!そんなこと口にしたら、この子の将来がバスケットボールに靡くかもしれない。絶対に口にするな。本物のお父さんを見ろ。引き攣った笑顔で対応しているじゃないか。子どもの純粋さが羨ましい。安心してください。未来の鳥栖サポーター、守りましたよ。

 

禊を済ませたものの大きな課題が残った

かくして、私の広島リベンジは成功した(翌日、宮島チャレンジも実行し、もはや後ろめたいことなどない)。

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(↑  やりきった俺)(ていうか誰)

もし悔いがあるとすれば、愛するフットボールの世界に娘がいまだピンときていないこと。ゴールが決まっても微動だにしないその姿に、若かれし頃、ゴールに湧き立つ観衆に一切共鳴することなく、ボーッとピッチを見つめていたあの日の妻を思い出した。「ゴールが入りました」。この解像度で解説をしたのは、あれっきりだ。

どうすれば娘はフットボールを好きになるのか。

試合の後半、一人で悩んで悩み抜いた私は、試合後にスタジアム外のグッズショップに駆け込み、実はこれを買ったのだった。イケメン推しでいってみよう。目黒蓮が好きな我が娘。彼女のバッグを、イケメンで彩るのだ。

次の候補はもう決まっている。山岸祐也、一択です。

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